人材確保・人材育成、情報発信について
平成31年2月6日
大垣商工会議所とOKB大垣共立銀行、大垣西濃信用金庫主催のワンストップ経営相談会がありました。
これは、小規模事業者を対象に、持続的な経営に「果敢に挑戦する経営者」を支援するため、多分野の専門家が集結し、経営に関するあらゆる相談に応じる相談会です。
その経営課題の中で、「人材確保・人材育成」の相談員を務めさせていただきました。
製造業2社、水道工事、ネット販売、飲食業の5社の経営者の方々との面談です。
「求人しても応募がない」
「アルバイト、パート専門の求人広告から確保できなくなった」
「採用しても辞めてしまう」というお悩み。
そのため、社長自身が現場要員として働かないと仕事が回らない。仕事は困らないほどあるが受けたくても、従業員の負担を考えるとこれ以上受けられない。従業員想いの経営者ばかりでした。(これが一番嬉しい!)
今、スマホをちょっと見ているだけで求人や転職に関するインターネット広告が「クリックして!」と流れてきます。テレビを見ても転職サイトや無料から始める求人サイトのCMです。前者は私が人材に関する情報の検索をよくするので仕方無いかも知れませんが、そんなに意識していない人でも「無料をアピールした求人、転職サイトのCMが増えたなぁ」、と感じていると思います。
求人で困っている方が見れば「それを使ったらすぐ、何とかなるのではないか!」と思われるでしょう。会社に何かしらの不満があれば、転職を考える従業員も出てくるかもしれない。
もの凄く、働く人が働く場について考え、動いています。
面談では「働く人が動く」背景を視覚的に理解していただくために、私はよく労働局の求人・求職バランスシートと有効求人倍率を見ていただきます。
岐阜労働局の2018年12月発表では、フルタイムの有効求人倍率は1.99倍。求職者1人あたりに約2社の求人があり、1社採用できるかどちらも採用できない状況です。職種によっては9.11倍、11.24倍。残念ながら、この状況は暫く続くと言われています。求人企業が溢れているのに、ハローワークで求職者登録をしている人が少ない。求職者がいないので、どこかで働いている人をターゲットに、採用に困っている企業を助けるマッチング関連の仕事や活動が盛んになります。こうなると採用活動において工賃も工数も掛けられる、資本も魅力もある会社が優位と言えます。(他に補足したいこともありますが長くなるので割愛します。)
「じゃあ、やっぱり人材は確保できないの?」というと、そうとは限りません。社員想いの会社、社員の成長を応援し、ひとり一人のキャリアプランや育成プランを考えてくれる会社。経営者の理念やビジョン、価値観を明確にして、多様性に配慮した働きやすさ、働きがいを追及してくれる会社。その魅力を発信することが採用、定着に繋がると考えます。
それは私自身、最初に入社した中小企業において22年間勤めた経験があるから。いろいろ厳しい人間関係や往復3時間の通勤時間など、不安や不満は多かれ少なかれあれど「働きやすさ、働きがい」の価値観が合い、また、お客様や一緒に働く仲間が良かったから長く続けられ、愛社精神も育まれたと感じています。
人材確保と定着は難しい課題ですが、それぞれの会社の採用における現状分析と人材要件をしっかり行い、会社独自の魅力を言語化、就労条件や環境を出来る限り見直すことで解決の糸口が見えてくると考えます。
参加された経営者の方からは「具体的にやるべきことがわかった!」「やっていないことが一杯あることに気づいた。」と照れながら、面談前とは違う明るい表情で言っていただけました。引き続き、応援したいと感じる有意義な時間でした。
皆さんの会社はどうですか?
人材確保、育成、その情報発信についてのご相談を賜ります。