新入社員研修のオンライン講師
株式会社アール&キャリア様がプロデュースする上場企業の新入社員研修の講師をさせていただきました。担当させていただいたのは、大卒の新入社員向け「社会人マナー研修」です。
昨年と同様にオンライン研修の難しさを感じながらも充実した時間を過ごせました。年に一度、私自身も初心に返り、行動を律することができます。
■オンラインの良さと難しさを実感
新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、新入社員研修をオンラインで実施する企業が増えています。
オンラインの一番のメリットは受講する場所が限定されないことですね。
たとえば、支店や事業所、工場など複数の拠点を持つ場合、それぞれの場所の社員が移動せずに、同じ研修を受講することができます。
同時に、オンライン研修の難しさも痛感します。
講師側にはメインパソコンと受講生を確認できる補助モニターがありました。今回の参加人数は約50名。モニターに全員を写すと切手サイズになります。ある程度表情を確認できるサイズに写すとページ送りをしないといけません。できるだけおひとり一人のお顔を見るようにしましたが、やはり、対面での研修のようにはいきませんね。
また、姿勢やしぐさなど、画面上でもわかりやすく伝える工夫も必要です。
モニター越しという環境は、対面とは違う工夫が必要だと感じました。
そして、研修ではブレイクアウトルームを使って、少人数で話し合う時間も設けてあります。
10グループほどになるので、すべてのルームに私は顔を出すことはできませんでしたが、受講した新入社員たちはこれから一緒に働いていく仲間がいることを感じられたのではないかと思います。
■世代の違いを意識して伝える工夫
今、社会人としてデビューを向かえた人たちはZ世代と呼ばれています。(1990年頃~2010年頃までに生まれた10~20代)私たちが育った頃とは社会背景など様々な違いがあります。
その中でも大きな違いは「電話」です。
携帯電話が当たり前の時代に育ち、家に固定電話がないこともあります。そのため、会社宛ての電話を受けたり、取り次ぎをしたりすることがはじめての体験という方もいます。社会人として敬語を使うことと、使い慣れない固定電話を取ることは高いハードルです。電話の取り方や言葉遣いなどを伝え、電話を取るシミュレーションをしました。戸惑いながら、良い緊張感を持って練習ができたと感じます。
■私自身も初心にかえる
社会人経験が長くなると、どうしても我流になっていく部分があります。それを伝えるわけにいきませんので、研修前は時間を掛けて基本の型を見直します。研修に向かうとピリッと引き締まるような気持ちになります。
この研修を受けた新入社員の方たちが、実践の場で少し迷ったり困ったりしたとき
「そういえば、研修で習ったことがある…」と、思い出していただけるとうれしいなと思います。